5-2 上矢田温泉「やたの湯」

 津幡町英田(あがた)地区の上矢田区には、知る人ぞ知る秘湯の上矢田温泉「やたの湯」があります。1183(寿永2)年の倶利伽羅源平合戦で、木曽義仲(きそ・よしなか)に敗れた平維盛(たいらのこれもり=清盛の孫)がこの湯を見つけ、傷を癒(いや)したのが始まりと伝えられています。
 館内に掲げられた古い効能書きから分かるように、1907(明治40)年に開業しました。昔からアセモやデキモノによく効くと評判で、湯治場(とうじば)として地元の人に利用されてきました。同温泉は50年前に閉鎖されていましたが、1998(平成10)年に経営者の中川利雄さんが再建しました。津幡町では、珍しい温泉のひとつです。
   泉質:アルカリ性低張性冷鉱泉
   源泉温度:15.5度
   効能:脚気、糖尿病、貧血、白血病、リウマチ、皮膚疾患など
 同温泉から1キロほど離れた谷間にある源泉から引かれた掛け湯に内湯、内湯に隣接した竹垣に囲まれた小さな露天風呂があります。同温泉の裏山には、「ユのカン様」「薬師様」と呼ばれる仏像を祀(まつ)った小さな祠(ほこら)があります。この像はかつて土砂崩れで埋まった源泉を掘り起こした時に、土中から出てきたそうです(津幡町観光ガイドより)。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です