5-1 五箇山「麦屋節」との繋がり
<平家の落ち武者の哀歓が宿る麦屋節>
・倶利伽羅の合戦に敗れ去った平家の武士の一部が隠遁(いんとん)
したものと言われている。
・五箇山に残る平家落人の言い伝えはその多くが断片的で、物語とし
て伝わるエピソードはあまりない。五箇山が落人の里であることを
今に伝える形のあるものに民謡の「麦屋節」がある。
・落人の平紋弥が唄い踊ったのが起源と言われている。麦屋節は平家
の落人が秘境五箇山に逃げ来りし安住の地を得たが、自分たちの悲
しい運命を、麻が実も結ばないで刈り取られる哀れさに託して唄っ
たものが今日まで受け継がれてきたという。
・かつて「平家にあらざるものは人にあらず」と豪語した自分たちの
悲しい運命を唄に託してうたい踊ったそうです。